資産設計ライフ

単身で中古戸建てを買うと決めるまで

40歳、年収1,000万円の会社員が、単身・単独名義で中古戸建てを購入しました。親からの資金援助を受けず、6,000万円を超える住宅ローンを組んでも生活が成り立つのか。購入前に考えたことと、自作のキャッシュフロー表で確認した資金計画をまとめます。

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2025年、40歳で杉並区の中古戸建てを購入しました。購入時は会社員で、額面年収は約1,000万円です。単身・単独名義で、親からの資金援助はありません。

住宅購入では、銀行から借りられる金額と、無理なく返せる金額を分けて考える必要があります。特に単身者は、原則として一人の収入で住宅ローンを返済します。

そこで、物件を探す前に住宅ローンの返済方法を考え、購入後の家計をキャッシュフロー表で試算しました。

住宅購入を考えた理由

住宅購入を考えた理由は一つではありません。

2024年に転職し、収入が増えました。その後、しばらくして新社屋への移転が決まり、住む場所を見直す理由が増えました。当時住んでいた賃貸住宅では、深夜から明け方に原因の分からない振動や異音が発生しており、住環境にも不満がありました。

年齢も40歳に近づいていました。住宅ローンは購入時期が遅くなるほど完済時の年齢も上がります。老後も家賃を払い続けることや、高齢の単身者として賃貸住宅を借り続けることにも不安がありました。

一方で、結婚や子どもの教育など、今後予定している大きなライフイベントはありませんでした。単身者は一人の収入で住宅ローンを返済する必要がありますが、家族構成の変化や教育費によって支出が大きく増える見込みもありません。将来の家計を比較的見通しやすかったことは、購入を判断するうえで大きな要素でした。

賃貸であれば、問題が起きたときに引っ越せます。一方で、引っ越し先でも騒音や管理上の問題が起きないとは限りません。賃貸を続けることも、何もしない安全策ではないと考えました。

25年ではなく35年の住宅ローンを選んだ

当初は、年齢から25年程度の住宅ローンを想定していました。しかし、完済時年齢が80歳以下であれば、40歳でも35年の住宅ローンを利用できることを知りました。

返済期間を長くすると、毎月の返済額を抑えられます。返済額を抑えた分は手元に残し、病気、失業、修繕などに備えます。

35年ローンを選んでも、75歳まで返済を続けなければならないわけではありません。現役で働いている間に貯蓄を増やし、55歳前後で残債を繰り上げ返済できる状態を目指しました。

頭金を多く入れず、手元資金を残すことも同じ考え方です。借入額だけを減らすより、予期しない支出へ対応できる現金を確保することを優先しました。

キャッシュフロー表で購入後の家計を確認した

銀行や不動産会社のWebサイトには、住宅ローンの返済額を計算できるシミュレーションがあります。借入額、金利、返済期間を比較するには便利ですが、表示された結果だけで購入後の生活が成り立つとは判断できません。

将来の収入、生活費、住宅の維持費、保険料、一時的な支出など、住宅ローン以外の条件は自分で考える必要があります。どの数字をどの前提で置いたのかを理解しないまま、銀行や不動産会社の試算を鵜呑みにするのは危険です。

住宅ローンの返済と生活費を両立できるかを確認するため、40歳から64歳までのキャッシュフロー表を作りました。

主な前提は次のとおりです。

  • 購入時の年収は約1,000万円、手取り収入は年700万円から開始
  • 手取り収入は年1%増加
  • 基本生活費は年1.5%増加
  • 住宅ローンは年間約204万円
  • ローン以外の住居費は年30万円から年1%増加
  • 資産運用による収益は見込まない
  • 55歳で住宅ローンの残債を繰り上げ返済

昇給率を物価上昇率より低く置き、生活に使える実質的な余裕が少しずつ減る前提としました。

住宅購入後のキャッシュフロー表

全体の変化を見やすくするため、貯蓄残高だけを取り出したものが次の図です。

55歳で繰り上げ返済を考えた場合の貯蓄残高

貯蓄残高は54歳まで増加します。55歳で住宅ローンの残債を一括返済するため大きく減少しますが、手元資金は残ります。完済後は住宅ローンの支払いがなくなり、再び増加します。

この試算の目的は、将来の貯蓄額を正確に予測することではありません。昇給より物価上昇を高く置いた場合でも、返済を続けながら生活できるか、55歳で完済する選択肢を持てるかを確認することです。

繰り上げ返済はその時点で判断する

キャッシュフロー表では55歳で完済する前提にしましたが、実際に一括返済するかどうかは、その時点の状況によって判断します。

病気、失業、大規模修繕などが重なれば、手元資金を残す方が安全です。残債の一部だけを繰り上げ返済することも、そのまま返済を続けることもできます。

重要なのは、55歳で必ず完済することではありません。完済できるだけの資金を用意し、繰り上げ返済するかどうかを選べる状態にすることです。

まとめ

銀行から借りられる金額と、無理なく返せる金額は別です。私は35年ローンで毎月の負担を抑え、自作のキャッシュフロー表で購入後の家計を確認しました。

試算は将来の安全を保証するものではありません。それでも、悲観寄りの条件で資金が尽きず、状況に応じて返済方法を調整できることから、購入可能な範囲だと判断しました。

物件探し、購入申込、住宅ローン審査、売買契約、決済、入居までの経緯は、別の記事でまとめます。

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