フェルディナンド・ピシャール

花びらごとに異なる縞模様を描くフェルディナンド・ピシャール。同じ株に咲いても一輪ずつ表情が違う、絞り咲きのバラです。

今回紹介するのは、赤紫と淡いピンクの絞り模様が印象的なフェルディナンド・ピシャールです。

庭で咲くフェルディナンド・ピシャール

写真は、2026年5月11日に撮影したものです。

フェルディナンド・ピシャールは、淡いピンクの花びらに赤紫の縞や斑が入る、絞り咲きのバラです。模様の入り方は一輪ずつ異なり、咲くたびに違う表情を見せます。

1921年にフランスで発表されたハイブリッド・パーペチュアル系の品種です。オールドローズとして紹介されることも多く、古いバラらしい豊かな花形と香りを持ちながら、春以外にも返り咲く性質があります。

つるバラというよりは、固い枝があらゆる方向に伸びて扱いにくい樹形です。刈り込んでも十分咲いてくれます。オベリスクにグルグル巻きにしようなどと考えないことです。

一輪ずつ異なる絞り模様

このバラのいちばんの特徴は、規則正しく揃わない縞模様です。淡い色の部分が多い花もあれば、赤紫が濃く現れる花もあります。気温や咲き進み方によっても印象が変わり、同じ株の花を見比べる楽しみがあります。

写真だけを見せてデルバールの新品種だと言われたら、そう思ってしまう人もいるかもしれません。実際、デルバールにはよく似た絞り模様を持つギー・サヴォアがあります。フェルディナンド・ピシャールが発表されたのは1921年ですが、その花には現代の絞り咲き品種にも通じる華やかさがあります。

赤紫と淡いピンクの絞り模様

蕾がほどけるとカップ状に開き、咲き進むにつれて花びらが重なったロゼット状の姿になります。華やかな模様を持ちながら、花形にはやわらかなオールドローズらしさが残っています。

香りと返り咲きを楽しめるバラ

花にははっきりとした香りがあります。目を引く絞り模様だけでなく、近くを通ったときに感じる香りも、この品種を庭で育てる楽しみのひとつです。

春にまとまって咲いたあと、条件が合えば再び花を見せます。季節や株の状態によって花数には差があるため、この庭での咲き方はこれから記録していきます。

2001年春の国華園カタログで見た品種

フェルディナンド・ピシャールの名前を初めて知ったのは、2001年春の国華園のカタログでした。コント・ドゥ・シャンボール、バフ・ビューティーと組み合わせた3品種のセットとして掲載されていたものです。

当時から印象に残っていたのは、やはり絞り模様でした。単色のバラとはまったく違う花が咲くことに惹かれ、長く気になっていた品種です。

ただ、流通量が少ないのか、その後は販売されているところをまったく見かけませんでした。長く縁のないままでしたが、水谷農園で偶然見つけたことをきっかけに、ようやく購入に至りました。

鉢植えで育てていた2024年のフェルディナンド・ピシャール

これから実際の花色や季節ごとの咲き方、枝の伸び方を観察し、この庭で見せた姿を追記していきます。

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